ドキュメンタリー

廃墟の映画館が自宅!?ザ・ノンフィクションで放送された一家が素敵すぎた

2020年3月8日の『ザ・ノンフィクション』で放送された、廃墟と化した映画館へ移り住んだ、切替さん一家をご存知ですか?

一家は千葉県から秋田県大館市に引越し、地元民に愛される「御成座」という映画館を復活させた素敵な家族なんです。

そんな切替さん一家の移住のきっかけから、現在までをまとめました。

切替家が廃墟の映画館へ引越したきっかけ

一家の主である、切替義則さんは、全国で通信工事を行う、千葉県の電気工事会社を営んでいました。

移住のきっかけとなったのは、2011年の東日本大震災。

壊滅的な打撃を受けた東北地方では、インフラ工事の需要が急増。義則さんも、東北へ出張することが増え、そのまま現地で、地元業者として安定して仕事を出してくれるということで、秋田県へ移り住むことを決心します。

地元業者になるため、事務所も兼ねた、広いスペースの賃貸物件を探していたところ、その時、偶然見つけたのが、「御成」の文字が掲げられた、古びたビルでした。

初期費用を安く抑えて借りられる物件が良かったので、「敷金・礼金0円で家賃5万円の”ワケあり格安物件”」は条件にぴったり。

商店街にある、古いビルだと思っていたら、そこは2005年に閉館し廃墟と化した、築65年の映画館「御成座」だったのです。

子供の頃から、お気に入りの映画はセリフを暗記するほど、映画好きだった義則さんは、家族に相談せず、「家族で映画を観よう」くらいな気持ちで、「御成座」に住むことを決心します。

電気工事の職人である義則さんは、自らの手で廃墟を自宅へと変えていきます。

すると、それを見ていた地元の人は、また映画館をやるんですか?と声を掛けてくるように。

地元の人々が、御成座の再開に期待を寄せていることを知った義則さんは、次第に映画館を復活させることを決心します。

映画館「御成座」復活!しかし厳しい経営危機に直面

2014年7月18日、義則さんは御成座を復活。

格安物件に引っ越したはずの切替家でしたが、映画館復活のために500万円かかってしまいました。


切替義則さんFacebookより

しかし、すぐに厳しい現実に直面。シネコン全盛期の映画館の経営は、簡単ではありませんでした。

客足が少ないことに加えて、秋田の厳しい冬では、隙間風のある映画館には、大量のストーブが必要になります。灯油と電気代だけで、月20万円以上はかかってしまうのです。

そしてオープンから5年目。賃貸物件の御成座を取り壊す計画が浮上。閉館の危機が訪れます。

取り壊しを止めるには、土地と建物を買い取らなければなりません。

自己資金だけでは無理だと考えた切替家は、クラウドファンディングで市民呼びかけることに。

すると1400人以上が支援を表明し、1200万円以上の支援が集まりました。御成座は無事、切替家の持ち家となり、取り壊しの危機から逃れることができました。


「皆さんのお金で存続できた建物。続けていくことが僕らの使命。」と語る義則さん。

厳しい経営状態が無くなったわけではない御成座。もっとお客さんを呼び込むため、必要な機材は中古で購入するなどし、コストを削減しながら、経営を続けています。

雪で作ったスクリーンでドライブインシアターを開催

義則さんは、道の駅の駐車場に、雪の壁で巨大スクリーンを作成することを思いつきます。

業者に頼めばお金がかかるため、義則さんは昼夜問わず、自分でショベルカーを運転し、少しずつ雪を重ねていきました。

そして見事スクリーンが完成!

当日上映された映画は、義則さんが大好きな『ネバーエンディングストーリー』。

映画館が近くにないため、ドライブインシアターは大盛況。

料金は1人1000円で、用意された30台分のスペースのチケットは、全て完売しました。

令和の時代にドライブインシアターを日本で体験できるなんて、素敵ですよね!

看板うさぎが人気♪映画館「御成座」へ行ってみよう!

御成座には、看板うさぎの”てっぴー”がいます。

長男の哲汰君が、千葉県の学校から引越す時に、引越し先でお友達ができるまで寂しくないようにと、小学校からもらってきたのが、てっぴーでした。

てっぴーは、地元の人に笑顔と癒しを与えているようです。

御成座の看板は、今の時代ではほぼ見られなくなった、職人さんによる手書きの看板なんです。

味があっていいですよね。映画ファンの私は、この手書き看板が大好きです!

近くに行く機会があれば、是非立ち寄ってみたい御成座。

いつか、いや絶対に行きたいと思いました。

てっぴーにも会ってみたいです。

御成座(オナリ座)
秋田県大館市御成町1丁目11-11
http://onariza.oodate.or.jp/