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カルロス・ゴーン | 逃亡経路や保釈金の使い道は?レバノンでの様子も公開!

2019年の大晦日。ニュースのトップに取り上げられた、保釈中の日産自動車元会長、カルロス・ゴーン氏の海外逃亡劇

弁護士も寝耳に水と、茫然とした様子でインタビューを受ける様子が、メディア各局で報道されました。

没収された保釈金の使い道や、ゴーン氏の逃亡経路とその理由、海外の反応などをまとめてみました。

カルロス・ゴーンって何者?日産自動者の会長になるまでの経歴まとめ

カルロス・ゴーンは日産の会長だという事は、知っている人も多いと思いますが、ゴーン氏の経歴を知っていますか?

ゴーン氏のビジネスキャリアについて、簡単にまとめてみました。

カルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)

生年月日:1954年3月9日(65歳)
出身地:ブラジル

マルチリンガルで「アラビア語、フランス語、英語、スペイン語、ポルトガル語」5言語を流暢に話す。

【1978年】
欧州最大のタイヤメーカー、ミシュランへ入社

【1989年】
事業部を黒字転換させた功績が認められ、ミシュランの北米事業部の社長兼COO)に選任。

【1990年】
アメリカに移住後、ミシュランの北米最高経営責任者(CEO)に昇格。

【1996年】
ルノーの上席副社長として、ヘッドハンティングされる。

【1999年】
ルノーと日産自動車の資本提携が行われ、ルノーの職と兼任で、日産の最高執行責任者(COO)に就任。

ゴーン氏は、倒産寸前の日産自動車を、わずか1年でV字回復させた救世主として、製造業界にとって、お手本とされた人物でした。

経営回復のため、大幅なコストカットやリストラを執行したことから、冷酷な印象を持たれたゴーン氏。

彼に対して、良い印象を持たない人がいることは確かです。

しかし、ゴーン氏と直接会ったことのある、ジャーナリストの声を聴くと、その時の印象は「とにかく逃げない人」というイメージだといいます。

他のジャーナリストから、リストラの話をされ、半ばケンカのような状態になることもあったが、どんな批判や質問からもいっさい逃げずに答えていたそう。

ゴーン氏の経営者としての顔と、真面目な性格とが見えるエピソードですね。

カルロス・ゴーン氏はなぜ逮捕された?2度目の保釈では、作業着姿が話題に。

現時点で、ゴーン氏は以下の4件について起訴されています。

<金融商品取引法違反:2件>
2018年11月19日、役員報酬について、およそ50億円近くを過小報告したとし逮捕。
2018年12月10日、役員報酬について、およそ40億円近くを過小報告したとして逮捕。

1度目の逮捕は、内部告発だったようですね。

1度目と2度目を合わせると、合計の税金未納額は90億円近くとの事です。

これについてゴーン氏は「高額報酬についての批判を恐れ、もらう予定の報酬の半分ほどを、有価証券報告書へ報告し、のちほど受領するという手段をとったが、合法だと思っていた」説明をしています。

<罪特別背任:1件>
2018年12月21日、自身の資産管理のために設立した会社の損失を、日産へ移し替え、18.5億円近くの評価損を出した罪で逮捕。

これについて、ゴーン氏は否認

<会社法違反(特別背任):1件>
2019年4月4日、私的な目的のために、38億円の資金の一部を流用した罪で逮捕。

これについても、ゴーン氏は否認

時系列でみると、立て続けに逮捕されていることがわかりますね。

2件の金融商品取引法違反については「合法だと思って行っていた」とし、それについてきちんと説明をしているようですが、他の2件については、ゴーン氏は完全に否定しています。

ではなぜ、こんなにも逮捕・起訴されているのか?

検察は2度目の逮捕で、拘留延長を、東京地方裁判所に申告しましたが、東京地裁はこれを棄却。

そのため、ゴーンの勾留期間の延長は不可能となりました。

そこで検察は、勾留期間の延長を実現させるために、他の罪(3度目)で逮捕します。

東京地裁がこれを認めたため、さらに拘留が延長されました。

この3度目の逮捕を受け、ゴーン氏側は2019年の3月6日に保釈請求。10億円で保釈されました。

しかし保釈後すぐに、検察は特別背任罪で追起訴を行います。

これに対しても、ゴーン氏側は保釈請求。4月26日に、保釈金5億円で再保釈されます。

このときの、作業着姿に変装した姿が、メディアで報道されました。

カルロス・ゴーン氏の逃亡で世界中が注目!問題視されている日本の異常な「人質司法」

ゴーン氏の逮捕については、「人質司法」ではないかと、世界でも問題視されています。

人質司法とは、

警察や検察の意向に沿った供述を得られなかった場合(罪を認めない場合)、勾留による身柄拘束を長期化し、釈放や保釈もしない。

弁護人の立ち会いがない長時間の取り調べや、家族との面会も認めない、とすることで、精神的・肉体的に追い込み、被疑者に自白させることが目的。

をいいます。

身柄の長期拘束と、弁護人を依頼する権利、そして弁護人の立会権を奪った上で、取調べを行うことによって、自白の強要や、冤罪を誘発させている、と批判されています。

ゴーン氏は、人質司法の元では、自身の無実を立証するのは不可能と判断し、強行手段に出たのではないかといわれています。

カルロス・ゴーン氏が支払った保釈金の行方は?

ゴーン氏は合計15億の保釈金を納めていますが、今回の海外逃亡で、全て没収されました。

保釈金は基本的に、有罪となった場合でも、全額返還されるものですが、没収された場合どうなるのでしょうか。

調べたところ、没収された保釈金は、国庫の雑収入として処理されるようです。

一般会計に組み込まれ、特に没取金特有の使途は指定されていないのでは?とのことですが、実際のところは不明です。

ゴーン氏と連絡を取り合っていたという人物によると、「用立ては苦労しなかった」と話していたそう。

これまでの収入を考えると、15億円であれば、返還されなくても、痛くもかゆくもないのかもしれません。

15億円を捨ててでも、海外逃亡を選んだゴーン氏。

人質司法に対する批判を盾に、日本の司法へ反撃する準備をしているのでしょうか。

カルロス・ゴーン氏はどうやって逃亡した?逃亡経路まとめ

担当弁護士も知りえなかった、突然の海外逃亡。

保釈条件として、
「指定した居住地にいること」
「住居の出入り口に監視カメラを設置すること」
「パソコン操作は弁護士事務所内に限定すること」
「パスポートは弁護士が管理こと」
「妻のキャロル氏との接触制限あり」
「海外渡航の禁止」

など、かなり制限付きの状態だったはずが、なぜ逃亡できたのか。

報道後は、その逃亡経路について、様々な憶測が飛び交いましたが、2020年1月3日現在、ゴーン氏がどういった経路で、日本から出国したのかが、明らかになってきました。

指定された居住地に、楽団を装って出入りした際、その楽器ケースに身をひそませ、脱出したと報道されています。

そして、そのまま入出国管理をうまくすり抜け、プライベートジェット機で海外へ逃亡。

プライベートジェットの入出国管理が、ずさんであったことが、同時に判明してしまいました。

ジェット機の飛行ルートは、搭載されている、飛行機の位置をリアルタイム表示するサイト「フライトレーダー24」でわかるため、報道されているとおり、トルコ(イスタンブール)→レバノン(ベイルート)へ移動したようです。

パスポートについてですが、フランスから2冊のパスポートの発行を受けており、1冊は弁護団へ渡していたが、もう1冊は渡さずに所持していたのではないかと、いわれています。

ゴーン氏の逃亡劇には、妻のキャロル氏が大きく関わっているとも報道されていますが、これについてゴーン氏は、家族は一切関わっていないと声明を発表しています。

カルロス・ゴーン氏の逃亡後の画像公開!レバノンの友人宅でディナーを楽しむ

2019年12月31日、レバノンにて、ゴーン氏が妻のキャロル氏と、友人宅で食事をする様子が報じられました。

この画像は友人が撮影したものかと思いますが、彼らはゴーン氏が、日本から逃亡したことを知っているのでしょうか。

報道では、ゴーン氏の弁護士らしき人物が、この家に出入りする姿も確認されているようです。

これからの動きに、さらに注目が集まりそうですね。

カルロス・ゴーン氏の海外逃亡。海外の反応は?

海外のメディアは、長期間の勾留と高い有罪率に注目。

ロイター通信は、

「容疑者を長期間拘束し、1日8時間におよぶ取り調べの際に、弁護士が立ち会うことを禁止する」

という日本の司法制度に、厳しい目が向けられていると伝えています。

東京のレバノン大使館やフランス大使館は、ゴーン氏の逃亡についてはノーコメント

ゴーン氏が国籍を有する、フランス政府は、ゴーン氏に特別待遇はしないと、発表しています。

しかし、フランス市民の意見は意外なものでした。

ウェブサイト上で「ゴーン氏が日本から逃げたのは正しかったか」と読者のアンケート調査を行ったところ、ゴーン氏を支持する意見が多かったのです。

「フィガロ紙」
Yes:78.3% No:21.61%

「ル・ポワン紙」
Yes:66.2% No:33.8%

390件を超えるコメントを見ると、その大多数が日本の司法制度を理由に、ゴーン氏の逃亡への理解を示し、支持していた。

参考:COURRIER JAPON

一方で、逃亡先のレバノンでは「身柄を引き渡すことはない」発表しています。

レバノンで育ったゴーン氏は、国民的人気もあり、国内に多数の物件を所有。

成功者として称えられ、切手になったこともあるほどです。

ゴーン氏の逃亡劇により、赤っ恥をかかされた検察。業務上横領では、有罪にするのが難しいとも言われていますが、今後の捜査はどうなっていくのでしょうか。

国内外を巻き込んでの騒動は、これから更に注目が集まるでしょう。